わかりやすいニュース解説で定評のあるフリージャーナリストの池上彰。
最近は、ライフワークとして進めていきたい海外取材ができないなどを理由に、レギュラー番組をもたなくなりました。
海外取材のみならず、日頃、英語版のNewsweek(ニューズウィーク)やThe Economist(エコノミスト)を購読して情報収集しているとのこと、さぞ、英語が得意なのだろうと思っていたのですが、意外と我々と同じ悩みを持ち、苦労もされていたという記事を見つけましたので紹介します。
私は英語が話せない。ずっとそう思っていました。学校の英語の試験では,それなりの成績がとれたのに,英米人を前にすると,会話が続かない。これは「英語が話せない」からだと思っていたのです。 (中略)
あることに気づきました。それは,自分が英語を話せないと思っていたのは,そもそも話すべき内容を持っていなかったからではないか,ということでした。(中略)
今から4年前,スロバキアに取材に行ったときのこと。かつてのソ連軍によるチェコスロバキア侵入の歴史的事件に関してスロバキアの学者の見解を聞くことがありました。せっかくのチャンスですから,知っている英単語を並べ,必死になって質問します。すると不思議。会話が成立してしまうのです。あれっ,自分は英語ができるじゃん,と思ったものです。
話すべきことがあれば,会話は成り立ちます。学校英語で基礎は十分。あとは話す中身を獲得することなのです。
[元記事]http://tb.sanseido.co.jp/english/newcrown/pdf/ten016/ten_vol16_01.pdf
これは2009年の記事ですから、4年前といっても池上さんはすでに55歳ということになります。
池上さんは英語が好きで、学生の頃はもちろん、社会人になっても英語の勉強をしていたというから、それこそ40年以上も英語を勉強していたにも関わらず、英語が話せるという実感がなかったということですよね。
TOEICスコアが900点を超えても、英語が話せないという人はたくさんいると聞きますが、まさに同じ状況ですよね。この記事を読んで、やはり、英会話というのは、話してなんぼの世界なんだなぁと改めて感じました。
別の記事で池上さんの英語勉強法も書かれていましたので、こちらも参考になるので紹介します。
英語も大好きでした。当時は読み書き中心の授業が主流だったと思いますが、私が教わった先生は、授業中にレコードで英語の歌をかけて、歌詞の意味を説明した後、皆で一緒に歌うといったユニークな指導を取り入れていました。そのおかげで、どんどん英語が好きになっていきました。社会人になってからも、NHKにはラジオ講座という素晴らしい番組がありますから(笑)、それを活用して独学で英語の勉強を続けました。今でも海外取材の際に役立っていると感じています。
同時通訳の第一人者である國弘正雄さんが、著書の中で「中学の英語の教科書をひたすら声に出して読みなさい。私もそうやって英語力を身につけた」といった意味のことを書いておられます。私も社会人になってから試してみたのですが、絶大な効果があると思いました。中2~3の教科書を音読するだけで、基本的な英語の文法構造が自然に体得できる気がします。
[元記事]http://willnavi.jp/next_2010/page1.html
國弘正雄とは同時通訳者でもあり、ベストセラーにもなった「英会話ぜったい音読」シリーズの著者でもあります。私も大ファンで、全冊持ってます。
![]() 英会話ぜったい音読 【標準編】 |
![]() 英会話ぜったい音読 【続・標準編】 |
最近は音読の効果が評価されて、音読本が沢山出ており、私も何冊かもっていますが、「英会話ぜったい音読」シリーズは一番オススメです。理由は実際の中学の教科書から抜粋されたテキストということで、テキストもCDもクオリティーが非常に高いこと。細かいことなのですが、色々、CD付きの参考書を買っていると、CDのクオリティーに大きな差があることがわかります。
ありがちなのは、一人の女声がたんたんと一冊分音読する本とか・・あれは非常に退屈です。
あとは臨場感を重視したせいか、生録音で音質が良くないものとかも苦手です。
「英会話ぜったい音読」のCDは、音声も聞き取りやすいし、BGMや効果音などもあって臨場感もGood!。音読学習は何回も同じCDを聞くことになりますから、退屈しない品質の高いものを選ぶことが長続きする秘訣だと思います。