今年の夏休みは語学留学をしたい!とお考えの皆さん、すでに行先は決まりましたか?大抵の人は語学留学=イギリス、アメリカ、カナダなど英語圏の国々を考えると思います。
もちろん英語圏の国々に留学することは英語学習においては効率がよく、充実した時間を過ごせるとは思いますが、ここで、英語圏以外の国で英語プラスαを学んでみませんか。
今回は筆者が実際に通っているベルギーの語学学校での経験を通し、ベルギーへの語学留学へのメリットなどをお伝えしたいと思います。
目次
ベルギーってどんなところ?
地図を見せられて、ベルギーの場所を正しく指すことはできますか?筆者も最初は「ベルギー?……ヨーロッパの真ん中?」と全然イメージが湧きませんでした。
ですが、現在ベルギーに住んでみて、私の住んでいる街「LEUVEN(ルーベン)」が意外にも英語学習に適している都市だということが分かりました。
ベルギーはヨーロッパの中心!
ベルギー王国(Kingdom of Belgium)は連邦立憲君主制国家で、オランダ、ドイツ、フランス、ルクセンブルクなどの国々に囲まれた、まさにヨーロッパの中心に位置しています。そのため、EUの主要な機関が多く置かれ、EUの首都と言われています。
ベルギーは九州ほどの面積しかない小さな国ですが、フランス語、オランダ語、ドイツ語の3つの言語が公用語で、特にオランダ語圏にいくとほとんどのベルギー人が流暢な英語を話します。
ベルギーにはチョコレートやフライドポテト、ビールなどたくさん美味しいものがあるので、食べることやおしゃれなレストラン・カフェ巡りが好きな人にはお勧めの国でもあります。
気になる治安は?
首都ブリュッセルやブリュッセル空港でのテロ事件を覚えている方もいると思います。ですが、治安がよくないといわれているような場所に行かず、貴重品から目を離さない等の基本的な安全対策をして行動すればトラブルに巻き込まれることは少ないと思います。今のところ筆者はブリュッセルでトラブルに遭遇したことはありません。
首都ブリュッセルの観光地で観光中や空港で換金後などは特にスリに注意してください。ブリュッセル中央駅は比較的に治安に問題はなく、一方でブリュッセル南駅周辺は治安が良くないといわれています。ブリュッセル北駅もホームレスの人がたくさんいて、雰囲気はよくありませんでした。
ルーベンってどんなところ?
学生とビールの街LEUVEN(ルーベン)はブリュッセルから電車で20分、ブリュッセル空港から電車で15分と非常に便利な場所に位置しています。ベルギーでも一番の大学であるKU LEUVEN(ケーユー ルーベン)があるため、街は若者の活気で溢れています。
また、大学関係者や研究者が多く住んでいるためか、治安もかなり良いです。KU LEUVENは哲学者のエラスムスが教壇に立ち、地理学者のメルカトルが学んだ大学として有名です。街には様々な大学関連の建物があり、その一つ一つに歴史があります。
地域性と治安
ルーベンには世界中から留学生、研究者たちが集まります。そのため、ルーベンではスーパーから不動産屋さん、市役所での手続きまで、ほとんどのやりとりが英語で事足ります。
また、オランダ語圏であるルーベン市民は流暢な英語を話しますから、英語圏でなければ英語のコミュニケーションができないという心配は不要です。
ルーベンはとても治安の良い場所です。夜の10時でも女性が一人で出歩いたり、ジョギングしたりしている姿まで見かけることがあります。
ルーベンの語学学校といえばCLT
CLTとはthe Language Centre of Leuvenの略称です。ルーベン大学系列の語学学校、毎年5000人以上の異なる国籍の学習者が様々な言語を学んでいます。40年以上、語学学校としての教育実績があり、20ヶ国語以上の講座を開講しています。また、オンライン教育も充実しています。
授業料が意外にもリーズナブル
ヨーロッパで語学留学なんて高いよね……と心配もあるでしょう。意外にもルーベンの語学学校CLTでの授業料はリーズナブルです。また、自炊をしたり、自転車で移動したりすれば交通費も抑えられ、生活費も思ったほどかかりません。夏休みの短期語学留学であれば、バカンスに出かけるルーベン子が「不在中にアパートを借りませんか?」とFacebook(フェイスブック)で掲示しているのを見かけます。
・1年コース
2017年9月25日~2018年6月2日(120時間)
教材費込みで授業料180ユーロ(別途、教材費がかかることもあります。)
2017年9月25日~2018年6月2日(60時間)
教材費込みで授業料90ユーロ(別途、教材費がかかることもあります。)
・短期コース
2017年9月25日~2018年1月27日(70時間)
教材費込みで授業料105ユーロ(別途、教材費がかかることもあります。)
・サマーコース
2018年7月16日~28日(50時間)
夏のコースは教材費込みの授業料で310ユーロですが、ほぼ毎日授業があります。
(その他、1月、9月にも60時間コースのIntensive coaching oral fluency and accuracyコースがあり、会話力を上げることができます。110ユーロ)
授業の様子
SPEAKING・WRITING・READING・LISTENINGの4技能がバランス良く授業内容に組み込まれており、先生の説明も丁寧です。質問があればその場でももちろん答えてくれますし、メールでも返答してくださいます。
1クラスの人数はレベル(1~10)や時間帯(午前、夜)によって異なりますが、私のクラスでは午前中で20人、夜クラスで5人とかなりばらつきがありました。
サマーコース等を除けば、基本的に週1回、4時間もの授業で英語漬けの1日を送ることが出来ます。クラスメイトはヨーロッパ人が多く、質問やペアワークにも積極的です。こちらも負けていられません。
また、参考書としては日本でもファンの多い「English Grammar in Use」を使用します。授業中は会話やリスニングのプラクティスが中心となるため、参考書の問題は自宅でやるよう指導されます。学期末のテストまで文法知識をテストされることはないので、自分がきちんとやるかどうかにかかっています。
様々な国の英語学習者と友達になれる
国際色豊かなLEUVENではベルギー人はもちろん、ヨーロッパの諸外国を中心に、中国などアジア諸国、インド、南アメリカ諸国の留学生や企業で働く人など様々な国の英語学習者と友達になれるので、英語を学ぶ意欲が高い人が多いです。彼らに自分の言いたいことを英語で伝えられた時には、充実感や英語の必要性を実感することができます。
ちなみに、私の参加している語学学校CLTのコースは夜6時から10時近くまでと非常に長いですが、居眠りをしている人はいません。といっても、ピリピリとしたムードではなく、和気あいあいとしています。
CLT OFFICE
ROOM00.38
Dekenstraat 4 box 4014 3000 LEUVEN
TEL: 016 32 56 61
MAIL: clt@kuleuven.be
https://www.clt.be/CLTSite2016/index.php
プラスアルファの楽しみ方
CLTは英語の他にも20ヶ国語もの講座があります。日本語を勉強している生徒とLANGUAGE EXCHANGE(ランゲージ・エクスチェンジ)をしてお互いの学習言語を教えあうこともできます。
また、英語の他にも日本では気軽には学べないような言語を選択して同時並行で勉強することもできます。筆者はオランダ語を習っていますが、英語が簡単に思えてきます。
他にもせっかくのヨーロッパですから、いろいろな文化体験をしてください。筆者はヨーロッパの伝統工芸であるボビンレースを習っています。自転車大国であるベルギーで自転車を楽しむ、YOGA、ボランティア、ルーベン大学主催のイベントに参加するなど、様々なチャンスがありますよ。
まとめ
本記事ではルーベンの語学学校CLTで語学学習をするメリットをお伝えしましたが、CLTだけではなく、本格的に留学して学位を取得したいと思う方はベルギーが誇るKU LEUVANのHPを一度覗いてみてください。オランダ語圏の大学であるKU LEUVENでは英語での授業がたくさんあるそうです。英語での授業は修士号をとるためのプログラムが主だそうですが、学士号も英語だけで学べるコースもあるそうです。
ルーベンで暮らし、語学を学習することで確実に英語力、特にSPEAKINGやLISTEINGの能力が上がっていると実感できます。せっかく貴重なお金と時間を使うのです。ヨーロッパ留学は高いと敬遠している方も、ヨーロッパでの英語学習を検討してはいかがでしょうか。
担当ライター:AMY(元高校英語教師で現在はヨーロッパ在住です。夫の転勤に伴い海外生活初心者で、日々いろいろな発見の毎日です。現在は現地の英語語学学校やヨーロッパレースの手芸教室に通っています。大学在学中にTOEIC925点取得。)