先日、仕事で1週間ほどの中国出張に行く機会がありました。
初めての中国ということもあり、翻訳や地図検索といった様々な用途に活用できるスマートフォンは必須。
今回は現地でも使い慣れた自分のスマートフォンを使いたいと思いました。
もちろん空港でWiFiモバイルルーターをレンタルすれば、自分のスマフォを使うことは簡単です。
ただ常にスマホとWiFiモバイルルーターを持ち歩くのは面倒ですし、音声通話もしたいと思いました。
検討の結果、今回は中国の携帯電話キャリアのプリペイドSIMを購入しましたので、購入から実際の試用レポートまでお伝えしたいと思います。
目次
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中国の通信キャリア
まずは中国の通信事情を調査してみました。
現在、中国には日本と同様に3つの3Gキャリアがあります。
3つのキャリアは以下のように通信方式がそれぞれ異なるため、おのずと自分の所有するスマートフォンが使える中国キャリアは決まってきます。
- 中国聯通(China Unicom): W-CDMA方式 (NTT, SoftBankと同じ)
- 中国電信(China Telecom): CDMA2000方式 (auと同じ)
- 中国移動(China Mobile): TD-SCDMA方式 (中国独自)
今回、私が使いたいのはドコモ版のXperia Ray (SO-03C)ですから、China Unicom(チャイナユニコム)のSIMが必要ということがわかります。
ちなみに、ドコモ以外のSIMカードを使うには、SIMロックを解除する必要がありますが、事前にOmniusを使って行いました。
やり方はネットで検索すれば懇切丁寧に書いてあるページがいくつもあるので、そちらを参考にしてください。
また、SIMロック解除はドコモショップでも行うことができます。費用は3,150円です。
プリペイドSIMカードを入手
さて、必要なSIMがわかりましたので、次はカードの購入です。
当然、現地の携帯ショップに行けば、格安のSIMカードが手に入るのですが、一人でローカルな店に行く勇気もありません(^^;
仮に勇気があったとしても、都会ではないのでショップが見つからない可能性もあると考え、日本で仕入れていくことにしました。
で、色々調べた結果、私はAmazon.comでChina Unicom HK 如意中港通というデュアルナンバー プリペイドSIMカードを購入しました。これです↓
China Unicom HK 如意中港通(香港/中国)デュアルナンバー プリペイドSIM $120 - 香港SIM 並行輸入品
【後日追記】上記カードはすでに販売中止となっているようなので、同じ China Unicomの以下のプリペイドが良いと思います。中国本土及び香港で使えるデータ通信専用SIMカードで2GB使えます。
ディアルプリペイドという名前からわかるとおり、このSIMカードには香港と中国の2つの携帯電話番号入っていることが特徴ですが、私にとってはどうでもよい機能。
今回、私がSIMカードを選んだポイントは以下の3つです。
1. 音声通話とデータ通信が使えること
緊急時のアクセス手段として音声通話の手段は確保したい。とはいえ、auのグローバルパスポートを使うと、140円/分と高すぎるのが難点。
家族がezwebを契約しておらず、SMSメール(Cメール)しか受信出来ないので、SMSも使いたかったという理由もあります。
以前、auは国際SMSに対応してなかっったのですが、最近は対応したとのこと。
逆にデータ通信だけで良いなら、SIMプリペイドよりも、空港でWiFiルーターを借りた方が楽かもしれません。返却の手間はありますが。
2. データ通信は定額制で最低でも100MB
メインはGoogle Map, Gmail, Twitter, 2chブラウザ, 翻訳 といった多量の通信を必要としないアプリばかりなので、5日間で100MBもあれば、十分と考えました。
出張先のオフィスもホテルもネットワークが完備されていたので、スマフォで通信する時間も限られていましたしね。本当は余裕をもって300MBは欲しかったですが、適当なものがありませんでした。
3. 格安料金であること(~3,000円)
初めての試みだったので、全く通信出来ない可能性もありますので、費用はできるだけ抑えようと思いました。このカードは、HK$50分の通信費が含まれて、購入当初の価格は¥1,260。お試しで使うには最適です。
ということで、Amazonでさくっとポチりまして3日程度で商品が納品されました。
マーケットプレイスでの販売ですが、対応は早くて好感持てます。
SIMプリペイドカードの使用方法
中国に到着後、Xperia本体の電源を完全に切った後、おもむろにSIMカードをプリペイドSIMに差し替えます。
Xperiaの電源をオンした後、
「設定」→「無線とネットワーク」 →「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」 →「新しいAPN」を選択
「アクセスポイントの編集」にて以下の設定を行います。
「名前」: [China Unicom] と入力 ※ 任意の名前でも構いません。
「APN」: 「3gwap」と入力
これだけです。
本体のバックボタンを押し、作成した[China Unicom] にチェックが入っていることを確認します。
以上でネットワーク接続の設定は完了です。
実際にプリペイドSIMを使ってみる
中国はネット規制が厳しくてGoogleやTwitterにアクセス出来ない話は有名です。
しかし、どこかのホームページで、このデュアルSIMカードは香港でも使えるカードなので、中国の規制を受けないなんて話もありましたので、ちょっと期待をしていました。
で、結論から言うと以下のとおり。
- 日本への音声通話 → ○ (品質問題なし)
- 日本へのSMSメール送信 → ○ (問題なし、受信は未確認)
- Google検索 → △ (やや問題あり)
- Gooogle Map → ○ (アクセス・精度ともに問題なし)
- Gmail → ○ (送受信ともに問題なし)
- Twitter → ☓ (アクセスできず)
- 2ch (En2chアプリ)→ ○ (問題なし、書き込み未確認)
Googleは検索すると、結果は表示されるのですが、そこからリンクに飛ぶとうまく飛べませんでした。よくわかりません。
ただ、検索結果にURLが表示されるので、それをブラウザのアドレスバーに直打ちすれば問題なくアクセスはできます。
Twiterは予想通りダメでしたが、Amazonのレビューを見ると、FacebookやGoogle+も同様にダメのようです。SNS系は厳しく制限されているようですね。
一番重宝したのはGoogle Mapです。やはり見知らぬ土地なので、常に現在地がわかるのは安心します。
また、中国はGPS精度も悪いという話もありましたが、ドンピシャの現在地を示してくれました。
ちなみに、この中国のネット規制を抜け、Twiterなどにアクセスする方法もあります。
簡単なのはVPNソフトをXperiaにインストールすることです。
実際、私は「FEAT VPN」というアプリをダウンロードして試してみましたが、問題なくTwitter等に接続することを確認できました。
ただ、私の環境が悪いのか、通信速度が非常に遅くなってしまって不便だったので、Twitterアクセスの時だけしか使いませんでした。
あと、通信開通時とか、ある程度データ通信を消費した時に、China Unicomから以下のようなSMSメールが届きますが、ちんぷんかんぷんです(^^;
おそらく、回線の開通連絡や、残高が減ってきた時のリチャージの仕方の連絡などだと思うので霧視していましたが。
よくわからなかったのが、残高照会です。某所の情報によると
携帯電話からSMSの宛先に「10010」、本文に「102」を入力し送信すると、SMSで残高が送信される
とのことなのですが、何回トライしてもダメでした。なんでだろう。
日本へ音声電話をかける方法
中国から日本への電話のかけ方をまとめておきます。
日本の固定電話に電話
例)03-1234-5678 → 0081312345678 で発信日本の携帯電話に電話
例)090-1234-5678 → 00819012345678 で発信
基本は 00 + (国番号) + (頭の0を除いた番号) となります。日本の国番号は81です。
続いて、電話料金
発信 | 中国大陸内 | 通常回線 | HK$0.55/分 (約9円/分) |
日本を含む全ての国 (台湾、マカオは除く) |
通常回線 | HK$8.55/分 (約137円/分) | |
IP電話回線 | HK$1.05/分 (約17円/分) | ||
着信 | 通常回線 | HK$1.5/分 (約24円/分) |
通常回線を使った場合、電話代はグローバルパスポートと大差ないのですが、IP電話回線を指定することで、大幅に電話代を下げることができます。音声品質は多少落ちるようですが。
国際SMSメールはHK$0.5/通 (約8円/通)と、こちらもグローバルパスポート利用時の100円/通に比べたら破格の安さです。