前回の記事では接頭語(接頭辞)を活用した英語の勉強法を紹介しましたが、今回は接尾語(接尾辞)の紹介です。前回の記事をご覧になられていない方は先にご覧ください。
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英単語の意味が類推できるようになる!接頭語の紹介
英語を学習するうえでとても大事なことの1つに、「語彙力(ボキャブラリー)を増やすこと」があります。 英文の中に分からない英単語が一つでもあると、それだけで文が読めなくなってしまった経験はありませんか? ...
さて、英語は私達にとっては外国語ですから、日本語のようにスラスラ話すことは難しいですし、単語を聞いたり読んだりしても分からないこともありますね。
ですが、TOEICや英検などの検定試験、入学試験などではどうしても「書いてある英文や、流れてくる英文を正しく理解できること」が高得点や合格するために必要な条件になってきます。
この英文を正しく理解するために必要となるのが英語の語彙力(ボキャブラリー)です。
語彙力を増やすために、英単語帳を使って「1日何個ずつ覚える」という方法で暗記される方は多いと思いますが、一方でこういった学習方法はつまらない!と感じる方も多いと思います。
そこで今回は、接尾語を使った英語の語彙力を増やす方法や、覚えておくと便利な接尾語を紹介したいと思います。これまでの単調な単語の暗記に飽きた方、語彙力を効率よく増やしたい方はぜひ参考にしてください。
接尾語(接尾辞)って何?
まずは接尾語について簡単に解説しておきます。
接尾語は日本語にも存在するものです。ある単語の後ろについて、単語の意味を付け加えたり、品詞を変えたり、丁寧さを表す表現に変えたりする役割を持っています。
例えば「美しさ」「協力的」「お姫さま」「あなたたち」という言葉に含まれている「さ」「的」「さま」「たち」などが、日本語で使われている接尾語です。
英語でも分かりやすいもので紹介するのであれば“-able”は名詞や動詞の後ろに付けると、「~できる」「~に値する」といった意味を単語に持たせることができます。
“believable ”も“believe(信じる)”という単語に“-able”が付いた形で「信じられる」という意味になっているのです。
接尾語について、興味を持っていただけたでしょうか?
続いて、覚えておくと便利な接尾語を紹介しますが、接尾語の紹介に合わせて、前回の記事では紹介できなかった接頭語もいくつか紹介していくので、そちらも是非一緒に覚えてください。
「-graph」は"書く、記録する"
もともと“graph”とはラテン語の単語で、「書く、記録する」というような意味を待っており、英語でも“graph”だけで「グラフ、グラフに表す」という意味があります。
・photography : photo(光)+graphy(記録する)→写真
・geography : geo(土地の、地球のという意味を持つ接頭語)+graphy(記録する)→地理の記録 →地理学
・demography : demo(民衆の、人民のという意味を持つ接頭語)+graphy(記録する)→民衆を記録する→人口統計学
・autograph : auto(自身の、独自のという意味を持つ接頭語)+graph(書く)→自身のことを書く→自筆の署名
せっかくですから、この機会に“geo-”「土地の、地球の」、“demo-”「民衆の、人民の」、“auto-”「自身の、独自の」という接頭語も覚えておきましょう。
「-spec」は"見る"
「スペクタクル」という言葉をご存知でしょうか。
「スペクタクル映画」とは、豪華なセットや衣装、多数のエキストラなどを用いて壮大で豪華な場面を表現し、それらの場面を売りとする映画のことです。“-spec”は「見る」という意味を持っています。
・prospect : pro(前の、先の、~の代わりという接頭語、ここでは「先の」という意味)+spect(見る)→先のことを見る→展望
・expect : ex(外の、前の)+pect(「見る」という意味のspectからsを取ったかたち)→外のことを見る→期待する
・inspect : in(中に、前に)+spect(見る)→中のことを見る→(綿密に)調査する、検査する
こちらでも、“pro-”「前の、先の、~の代わり」、“ex-”「外の、前の」という意味の接頭語も覚えてください。
「-dom」は"領地、~の状態"
“-dom”はあまり見慣れない接尾語かもしれませんが、案外身近な単語にも隠れている接尾語で、前の単語の品詞によって全く異なる意味を持ちます。
名詞の後につくと「地位、勢力範囲、領地」という意味を持ちますが、形容詞の後につけば「~の状態」という意味になります。
・kingdom : king(王の、王様)+dom(領地)→王の領地→王国
・freedom : free(自由な、自主的な)+dom(~の状態)→自由な状態→自由
まとめ
今回は“-able”、“-graph”、“-spec”、“-dom”という接尾語に加え、“geo-”、“demo-”、“auto-”、“pro-”、“ex-”という接頭語について紹介しましたが、他にも接尾語や接頭語は沢山あります。
しかし、接尾語については全部覚えなくてはならないという訳ではありません。嬉しいことに、接尾語には何となく意味を類推できるものもあります。
例えば、“-able”「~できる」は“be able to”「可能な」から、“-free”「~がない、無料の」は“free”「自由な、ただの」から何となく意味を考えることができます。
最後になりますが、私が参考にしているWEBサイトや書籍を紹介しておきます。
インターネット上には接頭語と接尾語についてまとめたサイトは他にも色々ありますが私が参考にしているサイトは「ちょんまげ英語塾」さんのページです。
【参考URL】接頭辞一覧 @ ちょんまげ英語塾
http://mage8.com/tango/column7.html
【参考URL】接尾辞一覧 @ ちょんまげ英語塾
http://mage8.com/tango/column8.html
参考書もいくつか出ていますが、私が好きなのは 「語源でマスター英単語<接頭辞・接尾辞>まとめ編 」です。語源中心の英単語集で、よく使われる接頭語と接尾語が100個づつ紹介されています。
以上、2回にわたり接頭語や接尾語を紹介してきましたが、英語の勉強をする中で、他の単語と関連付けて少しずつ接頭語や接尾語の知識も増やし、意味の分からない英単語に遭遇しても動じないようになってくださいね。
担当ライター:さくら(もともと英語が好きで高3の大学受験終了後からTOEICの勉強を開始、大学2年生の時に自己最高で920点のスコアを取得。大学時代にドイツ語を第二外国語として学習していたため、ドイツに留学を1ヶ月半ほどした以外は海外旅行を楽しんでいただけです。現在も自己ベストのスコアを超えるべくTOEICの勉強中。)