社内の英語化によるしわ寄せが、中高年の中間管理職に及んでいるそうです。
日経新聞で「社内英語化の波 しわ寄せは中高年の中間管理職に」という記事になっていました。
まずは実際に英語化により苦悩している二人のサラリーマンのお話から。
東京在住のB男さん(54)は勤務する製造会社が独社(ドイツの会社)と提携、「ドイツ軍戦車が進駐してきた」と形容するほど社内は一変した。
上司が外国人になり、会議の会話は英語に。B男さんにはそれをこなせるほどの英語力はなく「まるで海水に放り込まれた淡水魚。 しかも一時的に耐えればしのげるわけではないから苦しかった」。
さらに苦労したのが専門用語。どの業界にも社内でしか通用しない専門用語や略語がある。
B男さんの部門にも何百という「自社語」があり、それを簡潔な英語に訳すのは大変な労力だった。
当時課長だったB男さんは部下を先導して日英対応表を作成。数ヵ月に及ぶ作業だったという。
英語社内公用語化の傾向と対策 ――英語格差社会に生き残るための7つの鉄則
都内にある外資系IT企業の技術系営業職、C男さん(46)は「英語の社内連絡メールが、この3~4年は実に増えた」と言う。
低迷していた国内事業をテコ入れするため米国本社の関与が強まり、直属の上司たちが外国人になった。
昇進条件の英語能力テスト「TOEIC」も、以前のように基準点未満でも条件によっては昇進できる例外がなくなった。
C男さんは2年間の米国駐在経験があり、会議前の英語の資料を作成するのに不自由はない。
ただ、外資系でも英語の苦手な社員はいるうえ、取り引き先や顧客に英語の資料は通じない。そのため「日本語の資料も作成しなければならない。この二度手間には閉口する」と困惑気味だ。
慣れない英語で業務を行うことで多大なストレスをかかた人たちからはこんな声も・・
「日常の業務に英語は不要なのに、なぜ忙しいなか英語研修を受けなくてはならないのか。 その分、残業が増える」
「英語が苦手で大学では理系を専攻した。 なぜ今こんなに苦しめられるのか」
「家族が病気を抱え、自分も異動したばかり。 そのうえで英語とは、どうしたらいいのか」
最期に、記事の中で紹介されていた『ストレスを減らす英語との付き合い方』を抜粋。
『ストレスを減らす英語との付き合い方』
・ 英語力とコミュニケーション力は違うことを認識する
・ 仕事の話は数字や図を活用すれば伝わる
・ 笑顔や会釈で伝えられることもある
・ こつこつと学習量を積み上げる
・ 日本語で得た知識も英語理解の助けになる
個人的には、社内英語化されてもなんとかやっていけるとは思いますが、20年後は中国語が社内公用語になっているかもしれませんしね。油断はできません(笑)
改訂増補 CDつき 必ず話せる中国語入門―中国が認めた!ほめた!最強の入門書 (主婦の友ベストBOOKS)