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英語スピーチののコツは?英語ネイティブにうまく話す10の秘訣

英語でのスピーチ経験はありますか?

数分の短いスピーチもあれば、30分以上の長いスピーチなど様々ですが、英語に慣れてない日本人には苦手とするものです。特にアメリカ人などネイティブを前にすると緊張します。

アメリカ社会では日頃から人前で短いスピーチなどを行う機会が多いです。民主主義社会、自分の考えを多くの人に説明する政治家の良し悪しを決めるのも、スピーチの旨さと言っても良いくらいです。企業においても、プレゼンをして多くの人を説得できれば、社内で出世する可能性も出てきます。

今日は英語でのスピーチのコツや英語ネイティブにうまく話す10の秘訣をご紹介します。

 

1. 事前調査をする

スピーチにおいて事前に調べることは大事です。スピーチの内容について調べるだけでなく、聞き手の年齢、性別、学歴などをよく調べ、参加者に合わせてスピーチを作ることも大事です。

例えば、女性を対象にした製品を売るためのスピーチでは、聴衆もほとんどが女性にもかかわらず、セクハラ的ジョークを言うのは禁物です。また、アメリカ人相手のスピーチであれば、人種差別的な発言は禁物です。

あくまでも聴衆と良い関係を築くのがスピーチの基本です。相手を怒らせるのでなく喜ばせてあげて、聞き手と良い関係を強くするような内容にすることです。

 

2. スピーチの目的とスタイルを決める

スピーチにはいろいろな目的とスタイルがあります。目的には、自己紹介、会社の商品を売る、相手への感謝を述べる、意見の異なる相手を説得する、落ち込んでる相手を励ます、などがあります。

スピーチのスタイルは笑わせる、楽しませる、シリアスなもの、ちょっと泣かせるやり方、などです。かなり真面目なものか、結婚式のスピーチのような楽しいのもか、笑わせるてインパクトを強くする、などです。

アカデミー賞の受賞スピーチ、スティーブ・ジョブスの伝説的な商品を紹介するスピーチ、大統領のスピーチのように政策を話し国民を説得する、そこにはスピーチの目的、そしてスタイルがあります。スピーチをする前に目的とスタイルを決めましょう。

3. スピーチの構成を考える

スピーチの構成は、一般的にはIntroduction(導入)、Body(本体)、Conclusion(結論)からなります。アジア的な起承転結の4部構成を使っても問題ありません。スピーチの目的とスタイルにあわせて構成を考えます。

スピーチにおける導入部分は大事です。この部分で最後まで聞いてもらえるかが決まるといっても良いでしょう。これは、自己紹介、挨拶のような部分で第一印象を良くすることです。ここでは一体何を話すのか、スピーチのroadmap(スピーチの地図)を示すと、聞いている側は何をはなすのか、スピーチの展開がわかりやすくなります。

続いてbodyと呼ばれるスピーチの本体ですが、導入が頭とするとbodyは体です。ここでは、統計、写真、分析などで、自らの主張を展開していきます。この部分でスピーチの時間の半分以上を使います。

そして結論へとつなげます。”Strong start, strong end” と呼ばれるように、結論部分も導入同様に大事です。もちろん、感謝の言葉も大事ですが、それだけで終わらせないでください。ここではスピーチの内容を要約して話し、政治家のスピーチなら自分に投票を呼びかける、ビジネスのプレゼンなら商品の購入を呼びかけるなど、アクションを起こすことを要求する結論もあります。

 

4. 短い言葉、文章を使う

英語でのスピーチでは言葉の選び方が重要です。ポイントは短い文を使うことです。スピーチを暗記して原稿無しで読む場合、文章は短いほうがよく、聞く人にとっても、わかりづらい日本人の英語は短い文章のほうが理解しやすいです。

単純なフレーズを使うことも大事です。以前、ある日本人が自分の商品をプレゼンした後に「アメリカ人には、難しい言葉は理解できない」とこぼしていましたが、難しい言葉は不要です。むしろ誰もが分かる言葉、例えば、トランプ大統領も「Make America great again」という簡単な言葉を使います。

ネイテブスピーカーが書いた英語やプレゼンのフレーズ集を読むと、英語ネイティブでも難しい上級のフレーズがでてきますが、英語が得意でない日本人にはレベルが高すぎる場合があります。短い文章をつなぎ、わかりやすい単語を使うほうが効果的です。

 

5. 画像をうまく使う

パワーポイントなどの画像を使うことは有効的です。イマイチわかりにくい日本人の英語、画像は聞く人にも助けになります。言葉による伝達はほとんど記憶に残らないといいます。しかし、見た写真などは記憶に残りやすいとも言います。そういう意味でも、画像を活用しましょう。

文字をスライドに入れることもいいのですが、一つのスライドにあまりにも多くの文字による情報を入れていては短い時間では読みきれません。また、文字だけを伝えたいのなら、会社のウエブサイトかパンフレットなどでも十分です。画像はあくまでもヘルプとして、あくまでもスピーチ、言葉による伝達をメインと考えてください。

また、handoutと呼ばれるスピーチの内容を要約した物や、パワーポイントを印刷したものを配布すると、聞き手の理解度が深まります。

 

6. ジェスチャー、アイコンタクトを使う

日本人にとって難しいのは、”body language”と呼ばれる、顔の表情、手の動き、動作、などです。書いた文章をただ直立不動で棒読みするだけでなく、適度な手の動き、ジェスチャーなどは、見ている側にやる気を感じさせ、スピーチを分かりやすくします。顔の表情も大事です。緊張しながら無表情にやるよりは、笑顔で話したほうが相手に良い印象を与えます。

アイコンタクトや視線は重要です。アメリカ人は特にアイコンタクトを気にします。原稿に集中して人を見なかったりすると、インパクトは強くありません。また、人の顔を見て話すことは人々の反応をチェックすることもできます。アイコンタクトを心がけましょう。

スピーチすることは、ある程度演技する必要もあります。ただ、原稿を棒読みするだけでは訴えるものは無く、退屈なものになります。スピーチの練習の際は、文を読むと同時に、少し、ジェスチャー、アイコンタクトの練習もしてみましょう。

7. ゆっくりとわかりやすく話す

日本人にとっての英語スピーチ、話す側も緊張しますが、英語ネイティブの聞く側にとってもかなり大変なことです。特に日本人の話す英語に聞き慣れていない英語ネイティブにとって、「何をいってるの?」「英語を話してるの?」と感じる人もいます。

話すときは、ゆっくり話すことがとても大事です。一語、一語、はっきりとわかりやすく話すことが重要です。英語にはliasonという音と音をつなげる、「What are you doing?」を「Whatcha doing?」という言い方をします。しかし、日本人は単語をはっきりと発音するほうがわかりやすいです。

アメリカ人でも、トランプ大統領などの政治家、教会の牧師のスピーチ、そして、コメディアンの笑い話でも、誰にでもゆっくりとわかるように話す人が多いです。キング牧師の有名な「I have a dream.」スピーチもゆっくりと語られています。ゆっくりと、そして、間合いをとる、途中、起承転結などの入れ替わりでは、数秒間、休む(pause)を入れると、話の流れがわかりやすくなります。

 

8. 重要点を繰り返し、強調する

カラオケなども何回も繰り返す歌詞もありますが、スピーチも同じです。何回か重要フレーズを繰り返し言うのも効果的です。キング牧師のスピーチでも「I have a dream.」と言うフレーズを何回も繰り返しています。特に日本人の話す英語は聞き取りにくいので、繰り返しは効果的です。

カラオケでも強調して強く歌う歌詞があるようにスピーチも大事な部分は強調する必要があります。トランプ大統領が「Make America great again!」と大声で言うと、彼の支持者が熱狂するように、言いたい部分は強調する必要があります。

 

9. 聞き手と良い関係を作る

スピーチというものは個人のつぶやきと違い、聞き手がいて、コミュニケーションを取ることです。聞き手を怒らせてブーイングを受けるためにスピーチをするのではなく、聞き手を説得させる、楽しませる、勇気づける、良い関係をつくるのがその目的です。

聞き手と良い関係を気づくためにはいくつかのテクニックがあります。聞き手に質問を投げかけるのはよく使われるやり方です。また、クイズなどしてみると聞き手の関心を高めます。ジョークもよく使われますが、必ず笑うかわからないので、絶対に笑うとは思わないでください。個人の体験、例えばいかに困難を克服したかなどを話すことも、聞き手の共感を呼ぶことができます。

 

10. 練習あるのみ

英語でのスピーチ、ネイティブにうまく話すコツを紹介しましたが、一番大事なことは練習です。スピーチをすることが決まったら、何回も繰り返し練習する、人に見てもらいコメントをもらう、ビデオに録画して、声や発音、ジェスチャーなどをチェックすることです。

そして日頃から、英語でのスピーチ、政治家、ビジネスマン、あるいは人気コメディアンでもいいですが、多くの人の前で話す人の話し方などをビデオで繰り返し見て、勉強すると良いと思います。

 

まとめ

筆者自身、英語でアメリカ人にはじめてスピーチしたときは緊張しました。その後、スピーチをするたびに練習し、大きな拍手をもらったり、ジョークで笑わせると、自分のスピーチの上達を実感しました。

ぜひ、多くの方が英語でのスピーチを楽しめますことを願っています。


担当ライター:マーク高山 (日本の大学を卒業後、2003年、アメリカへ留学する。その後、アメリカでホテル、レストラン勤務、日本語教師、日英翻訳の仕事をする。現在、テキサス州ヒューストン市在住。2011年より、国際的なスピーチクラブ、トーストマスターズ・インターナショナルの会員。TOEICスコアは930点。)

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